松本清張ドラマ『砂の器』
公開日:
:
最終更新日:2019/03/02
未分類
フジテレビ系のスペシャルドラマとして3月28日に 、松本清張原作の社会派サスペンスが放映されるそうです。少年隊の東山紀之が刑事役、Sexy Zoneの中島健人が天才作曲家、和賀英良役で出演することで話題になっていますね。
この『砂の器』、74年には加藤剛さん主演で映画化されています。その後、5回も各テレビ局でドラマ化されている名作です。個人的には、元SMAP中居くんが出演したTBS系日曜劇場が印象深いのですが、その後も佐々木蔵之介と玉木宏の出演で放映されています。。
また、ハンセン氏病への差別、戦時の混乱など、社会問題を背景にしている点も話題になった作品です。。
ストーリーは、ある駅の操車場で起きた殺人事件からはじまります。身元不明の被害者の男が、事件前日の深夜、付近のバーで男と東北弁で話していた事実が判明。会話の中ででてきた「カメダ」という地名を手掛かりに刑事は捜査を進めていきます。秋田県に「羽後亀田」という駅があることを発見しますが、被害者は東北の出身でなく、岡山出身だということがわかり、行き詰まりを見せます。そして、方言がカギになり、捜査は進んでいくのです。
一方、ドラマは前衛音楽家、和賀英良を映し出します。アメリカで才能を認められ、成功への絶好の機にいました。物語は、この和賀英良の過去につながっていくのです。
今回のこのドラマは、設定を現代に置き換え、ハロウィーン当日の渋谷が舞台となるそうです。この原作の重要なキーワードでもある、ハンセン氏病などの描写は、どのように変更されるのでしょう。また、和賀英良が過去を隠すためには、戦時の混乱という設定が重要であったと思いますが、そこにはどのような工夫がされるのでしょうか。
ドラマはもちろんですが、今までの『砂の器』、映画では丹波哲郎・加藤剛、テレビドラマでも仲代達也・田村正和、田中邦衛・佐藤浩市、中居君の時には刑事役に渡辺謙と、大物の渋い俳優たちが演じてきたこの役を、東山紀之、中島健人がそのように演じているのか、そこも気になりますね!
ドラマかされた松本清張の作品、数多くありますが、最近では武井咲さんや米倉涼子さんが主演した『黒革の手帳』などがありますが、一番多くドラマ化されているのは、『一年半待て』で、1960年に、淡島千景が主演して以来、森光子や市原悦子をはじめ、近年では小柳ルミ子や多岐川裕美、最近では夏川結衣や2016年に菊川怜の主演した作品まで、なんと、12回もドラマ化されています。松本清張のこの作品に、時代を超えて人々のこころに迫るテーマがあるからだと思います。
いずれも、”人間”を深く描き出す、松本清張作品、どれも見ごたえを感じる作品ばかりです。今年は、生誕110年だそうです。もう、永遠に不滅ですね。これからも時代を超えて、愛され続けていくことでしょう。